精密根管治療

精密根管治療
根尖性⻭周炎とは
根尖性⻭周炎とは細菌が根の中に⼊り込むことで、根の先や周囲に病変を作る病気です。根尖性⻭周炎になると、根管治療(根の治療)が必要になります。
根管治療とは
根管治療は⼀般的に「神経の治療」や「根の治療」と⾔われ、⻭の内部にある神経や細菌を取り除くことで、痛みや不快症状を改善させて⻭を保存する治療です。根管(神経管)は複雑な形態をしているため、質の⾼い根管治療により内部の清掃を⼗分に⾏う必要があります。
根管治療は難しく、従来の治療法では成功率は50%
⽇本でおこなわれている従来の根管治療(健康保険適⽤)は安い治療費で治療が受けられる反⾯、治療に使⽤出来る材料や時間に制限があり、⼿間をかけた精度の⾼い治療がおこなえないために日本での根管治療における成功率は50%程度と⾔われています。(⽶国式の精密根管治療の成功率は90%以上)
理由
治療中に唾液とともに根管内に細菌が⼊り込む
根管は複雑で、⼀度細菌が⼊り込むと完全駆除は不可能
↑複雑な神経管 Vertucci FJ. Root canal morphology and its relationship to endodontic procedures. Endod Topics 2005;10:3–29.
精密根管治療の成功率は90%以上

根管治療先進国である北⽶の臨床コンセプトに則り、無菌的な環境(ラバーダム防湿、徹底した器具の滅菌、ディスポーザブル器具の使⽤)のもと、⻭科⽤顕微鏡(マイクロスコープ)を⽤いて術野を拡⼤しながら作業することで感染部の取り残しがなくなり、⾼い確率で⻭を残すことが可能になります。
痛みや不快症状が改善しない、従来型の根管治療で治らない、抜⻭だと宣告された⽅には精密根管治療をおすすめします。
症例
症例1
肉眼では確認できない奥歯の根管治療も精度高くおこなえます。
症例2
根の中に異物(黄矢印)があり、根の先の清掃が十分にできない状態です。
穿孔修復(歯の内部に開いた穴を塞ぐ治療)
【術前】レントゲンで黒く写った所に穴が開いている。 【術中1】大きな穴が確認でき出血している、 また歯の汚染(青く染まっている所)も確認できる。 【術中2】汚染部分を除去して、穴をセメントで封鎖。 【術直後】 【術後1年】術前にあった黒い影が消失し、骨の再生が認められる。
歯が原因で蓄膿になった症例
術前
奥歯2本の根の先に大きな黒い影を認める。この歯が原因でたびたび副鼻腔炎を起こし他院で抜歯を宣告された。 【CT画像】骨が溶けて副鼻腔まで病変が拡大しており上顎洞粘膜の腫れが認められる。
術後
奥歯2本の根の先にあった大きな黒い影がかなり縮小し、 副鼻腔炎の症状も起きなくなり抜歯を免れた。 【CT画像】骨の再生が認められ、上顎洞内も正常に改善した。
症例3
根の先の黒い病巣部分が、徐々に白くなり骨が再生している事が確認できます。
他院で手術したが治らなかった歯の再手術
術前
★の根の先に黒い影(病変)を認める。
術後
★の根の先の黒い影(病変)が消えて、骨が再生 している。